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2024.04.25

【大盛況】全公演のオフィシャルレポートを公開!

4月18日から3日間にわたり開催された朗読劇「むかしむかしあるところに、死体がありました。」は、大盛況のなか千秋楽を迎えました!誰もが知る日本昔ばなしに新たな解釈を生み出し、全く新しい本格ミステリ朗読劇として皆様にお届けすることができました。そんな全公演の様子を、オフィシャルレポート&スチールと共にお届けいたします!

*4月20日(土)公演はアーカイブ配信中です。レポートと合わせて是非公演の様子もご覧ください。


《4月18日(木)公演》

キャスト:田村升吾、加藤将、健人

 

■初日の緊張感漂いながらも、アットホームな空気を感じられる温かなステージ

 朗読劇「むかしむかしあるところに、死体がありました。」公演初日となる4/18(木)の出演者にはミュージカル『テニスの王子様 3rdシーズン』やミュージカル/舞台「刀剣乱舞」シリーズでもお馴染みの田村升吾、加藤将、健人が揃う。新たな解釈で本格ミステリとして生まれ変わった誰もが知る日本昔ばなしがいよいよ始まる。本格ミステリを語るにぴったりのシックな衣装に身を包んだ出演者たちが、公演初日の緊張感もあるなか、何か事件が起こりそうな予感を感じさせる雰囲気に観客は一気に物語へと引き込まれていった―。

 

 ミステリアスな音楽とともに、“昔話”を思わせる和柄でデザインされた3階建ての豪華なセットがステージ上に現れる。スクリーンに第一話のタイトル「一寸法師の不在証明」と登場人物が投影され、第一話の語り部となる「大臣の家来・江口」役を演じる田村升吾につづき、一寸法師役の加藤将と赤鬼役の健人がステージに現れる。

 

 赤鬼を退治し村を救った一寸法師は、打ち出の小槌で大きくなり、春姫と夫婦になりめでたしめでたし…ここまでは誰もが知っている“一寸法師”のストーリー。本作の見どころはここからの展開だ。一寸法師と春姫の婚儀の日、春姫の父である大臣の家来である江口のもとに黒三日月という男が現れる。黒三日月は、とある村で冬吉という男が殺されたと語る。その殺害容疑に一寸法師の名前が挙がるのだ−。しかし、一寸法師には赤鬼の腹の中にいたというアリバイがあり…果たして冬吉を殺したのは誰なのか…江口と黒三日月が捜査へと繰り出す。

 

 18日公演キャストである田村・加藤・健人は共演経験もあり、3人によるコンビネーションある掛け合いがテンポよく物語を進めていく。昔話でありながら、時折見せる現代風のコミカルな会話に、会場からも思わず笑い声が漏れる。物語に緩急をつけながら、田村演じる家来の江口と、健人演じる黒三日月による捜査が進む。推理を披露する江口(田村)はどんどん勢いを増し、容疑をかけられた一寸法師(加藤)もヒートアップ!そして、物語は誰もが予想できない衝撃的な結末へ──。事件解決の後味も爽やかで、まさに、朗読劇ならではの“昔話と本格ミステリの新たな融合”を披露した。

 

 

 

 

■アフタートーク

 田村、加藤、健人の3名は公演初日を終えてホッとした様子で「ありがとうございました!」と観客へ向けて挨拶する。フリートークでは、各物語を振り返りながら、加藤が第一話〈一寸法師の不在証明〉について身長186cmあるけど一寸法師やらせてもらいました」と発言し会場からも笑いが起こる。田村は第二話〈花咲か死者伝言〉について「ミステリーものとして一番好きと語り部の“犬”の最後のセリフを振り返りながら語る。そして健人は、最後の〈絶海の鬼ヶ島〉で鬼がたくさん登場することについて、「みなさん、後半は何鬼かわからず“鬼鬼パニック”になりませんでしたか!?」観客に向けて問いかけ、盛り上がりを見せた。

最後に、田村升吾、加藤将、健人はそれぞれ感謝の言葉が述べ、観客からの盛大な拍手で見送られた。会場は熱気に包まれたまま、朗読劇「むかしむかしあるところに、死体がありました。」は大盛況でスタートした。

 

 

 

 


《4月19日(金)公演》

キャスト:赤澤遼太郎、宮崎湧、松田岳

 

■キャラクターの魅力が爆発!躍動感溢れる新たな朗読劇に魅せられる

 2日目となる4/19(金)の出演者には、舞台「MANKAI STAGE『A3!』」や舞台『あんさんぶるスターズ!THE STAGE』シリーズなどでそれぞれ共演経験のある赤澤遼太郎、宮崎湧、松田岳が揃う。開演前から笑顔を見せる3名は、公演が始まると堂々とした佇まいで登場する。第一話〈一寸法師の不在証明〉のあるシーンでは、アドリブで楽しませるなど見事な掛け合いをで魅せる。

 

 そして第二話〈花咲か死者伝言〉では、宮崎が演じる可愛らしい“犬”の語りで物語は始まる。主人公の犬は様々な心情を語るが、「人間には“くぅーん”としか聞こえないんだ」という犬に観客の心は掴まれる。続いて、昔話「花咲か爺さん」に登場する爺さんが満開の花を咲かせる有名なシーンでは、満開の桜がセットに投影され、まるでそこに桜の木があるような迫力ある演出に。松田演じる花咲か爺さんと赤澤演じるお婆さんのおしどり夫婦のような微笑ましいやり取りは会場をほっこりさせた。今回の物語では、「花咲か爺さん」に出てくる飼い犬・しろの姿はなく、しろの亡きあとお爺さんが拾った白い犬(宮崎)を2匹目ということで「次郎(じろ)」と名付けられるエピソードにも心温まる。しかし、お爺さんの死体が発見されると雰囲気が一変するー。犬のじろ(宮崎)と村役人の虎田太(松田)はお爺さんを殺した犯人を見つけるため捜査を進める。物語が進むにつれ、次々と現れる怪しい人物たち。犬のじろ(宮崎)は、自分なりに推理をしながら事件の経過を見守る。お爺さんとの楽しい思い出を振り返りながら辿り着く結末とは──。

事件の真相がわかったとき、物語の始まりとは全く異なる雰囲気を醸し出す。切なく、そして冷徹な本格ミステリが誕生した。

 

 2日目は、舞台で活躍する赤澤、宮崎、松田の3人ならではの躍動感溢れるステージを魅せた。3つの物語のなかで、性別や年齢の枠を超え数多くの登場人物を、セリフやシーンに合わせて振りをつけながら演じ分けた。そんな豪華なセットを最大限に活用したアクロバティックなステージに、観客からは拍手喝采が送られる。昔話の読み聞かせだけでは終わらず、新たな朗読劇としての魅力を引き出すステージとなった。

 

 

 

 

 

 

■アフタートーク

 最初の自己紹介では、自身が演じた多くの登場人物から一つの役を厳選して紹介!赤澤は、第一話〈一寸法師の不在証明〉の語り部である「“江口”ほかを演じました赤澤遼太郎です」と自己紹介する。続いて宮崎は、第二話〈花咲か死者伝言〉の語り部・犬かと思いきや「“鬼広”ほかを演じました宮崎湧です」と第三話〈絶海の鬼ヶ島〉で演じた役を紹介。そして松田は「“赤鬼”ほかを演じました松田岳です」と、こちらも語り部の役ではない意外な役を紹介。公演のシリアスさとは裏腹にお茶目な素顔を覗かせた。

 トークパートでは、宮崎が「まずはみんなで深呼吸しませんか」と本作が本格ミステリということで観客も頭を使ったであろうと気遣いを見せた。続けて赤澤も「集中力が大事ですからね。僕たちもみんなでステージから捌けるたびにラムネを食べてました」と明かす。

 物語を振り返り、松田が〈花咲か死者伝言〉について「結末に“ひ〜!”となるよね」と動きをつけてその衝撃の結末を表現する。宮崎も〈絶海の鬼ヶ島〉について「これを機に原作を初めて読んで、ひっくり返っちゃうくらい驚いたと明かし、昔話から生まれた“本格ミステリ”の面白さを語る。

 最後の挨拶では、テーマ曲であるミステリアスな曲が流れ始めると3人とも「また誰かが殺される!いやだ〜!」とすっかりテーマ曲に馴染んでいる様子を見せ、会場の笑いを誘った。最後に赤澤がこのメンバーでできるライブ感もあり、ものすごく楽しかった」と振り返り、全員で「ありがとうございました!」とお礼をつげてその場を締めくくり、2日目の公演が終了した。

 

 

 

 

 

 


《4月20日(土)公演》

キャスト:下野紘、岡本信彦、松岡禎丞

 

■千秋楽!リアルな演技で魅了するシリアスな本格ミステリを堪能

 最終日となる4月20日(土)は、数々の大ヒットアニメに出演している下野紘、岡本信彦、松岡禎丞が揃う。人気・実力ともに声優界を牽引するこの3人が作り出すステージに期待が高まるなか、物語が始まる。第一話〈一寸法師の不在証明〉が始まると、下野は主人公の江口を語り部に徹して物語を進行させる。そして岡本演じるやんちゃな一寸法師、松岡演じる迫力満点の赤鬼が登場し、それぞれのキャラクターが光る。

 

 第二話〈花咲か死者伝言〉は本公演の中でも人気の物語。そして主人公の犬の次郎(じろ)役を演じるのは岡本だ。純粋無垢で優しい犬のじろ(岡本)が物語を進行させる。そんな中、松岡演じる爺さんと下野演じる婆さんのやりとりでは、松岡が婆さんの話し方を真似をしながら爺さんのセリフを発する。そのやりとりに岡本演じる犬のじろも思わず「お婆さんみたいなお爺さんだ」アドリブを入れる。続けて松岡は“イケボ”で爺さんを演じると、続けて岡本は「急にイケメンになった。コロコロ変わるお爺さんだ」とさらにアドリブを入れて困惑する犬のじろを可愛らしく演じ、会場から笑いが起きる。経験ある3人の余裕を感じさせる即興のやりとりに会場も和やかな雰囲気に。

 

 そして最終話となる第三話〈絶海の鬼ヶ島〉が始まる。青い照明のなか、下野が登場し“鬼おばば”の語りから始まる。舞台は桃太郎の鬼退治から何十年後の鬼ヶ島。鬼おばば(下野)は、昔話〈桃太郎〉でもお馴染みの鬼退治の場面を鬼おばばの視点で振り返る。岡本演じる“桃太郎”の堂々たる姿が、鬼退治にリアルを感じさせる。こうして、桃太郎一行VS鬼たちの戦いは桃太郎側の勝利に終わったが、物語はまだ続くのだった。桃太郎一行が去った鬼ヶ島では、なんと生き残った鬼たちがひっそりと暮らしていたのだ。今回の語り部は、松岡演じる“鬼太”。鬼太(松岡)はある晩、“鬼茂”(岡本)との団子の取り合いで、鬼ヶ島の村長である“鬼厳”に怒られ掘立小屋に放り込まれる。そして翌朝、なんと“鬼茂”が死体で発見されたのだ。すると、前日にケンカをしていた”鬼太”(松岡)が疑われる。岡本演じる“鬼広”と下野演じる“鬼郎”も登場し、鬼たちが集まって推理合戦が始まる。そんななか松岡は、自分が犯人ではないことを必死に証明しようとする“鬼太”を手に動きをつけながら緊迫した演技で魅せる。しかし、“鬼太”(松岡)が幽閉中に村では次々と鬼が殺されていき、仲間同士で疑い合うのだった。桃太郎がいるはずもない鬼ヶ島で一体誰が… 最後、下野演じる“年寄り猿”が神妙な面持ちでゆっくりと語り出し、衝撃の真相が明かされるー

 

 最終日の下野、岡本、松岡は、本格ミステリらしいシリアスな雰囲気を纏いながら、時折アドリブを挟んで余裕を見せる。登場人物から発せられる一つ一つのセリフがリアルに感じられ、観客は物語の中に引き込まれる。お馴染みの“昔話”が、下野、岡本、松岡の演技によって、よりドラマチックに、より壮大なスケールに変形していき、観客は朗読劇を“体感”する。これまでに数々のキャラクターを演じ分けてきたからこそできる3人の技が光る千秋楽となった。

 

 

 

 

 

 

 

■アフタートーク

 公演を終えた下野、岡本、松岡が暖かな拍手のなか登壇。下野が「お楽しみいただけましたでしょうか?」と観客に向けて投げかけると、会場からは大きな拍手が返ってくる。思わず岡本も「イェーイ!」と応え、アフタートークが始まった。公演を振り返るトークでは、第二話〈花咲か死者伝言〉でのアドリブについての話に。下野から松岡へ急にイケボになるお爺さん、あれなに?(笑)」問いかけると、松岡はあそこしか(アドリブが)できないもんと答える。それに対し下野は「やりたかったんだね!お爺さんが声色を変えているのいいなと思った」と納得の様子を見せ、続けて岡本も「楽しそうだった!」とコメントし、アドリブのシーンを振り返った。続いて、好きなシーンの話に移り、下野が「(花咲か死者伝言の)犬と伝助の会話が好き。超日常系の感じで、ああ〜のどかだなと思った」と話すと、伝助を演じた松岡が「あまりああいうキャラクターやらないからね」と答え、岡本がいつも二刀流で戦うみたいな役だもんね!」とツッコミを入れ、会場も湧いた。

 最後の挨拶では、松岡は「本当に、腸が口から出るくらい緊張感がありました。みなさん楽しんでいただけましたか?」と投げかけると、会場からは大きな拍手が返ってきた。続けて「頑張らせていただいたので、みなさんの心の記憶に残る作品になったらいいなと思います。ありがとうございました」と挨拶した。岡本は「今日初めて聞いている人たちが情景を思い浮かべたり、ストーリーを心に染み込ませるにはどうしたら良いかなと思いながら演じました。怖い話ではありますが、何か一つでもメッセージを受け取ってもらえたら嬉しいです」と振り返る。最後に下野は「物語には凄惨な事件が出てきますが、少しでも面白いところをお伝えできればと思い全力でやらせていただきました。今回気に入ってくれた方は原作も読んでみて、違いに気づいたり、事件の繋がりを整理したりすると面白いのではと思います」と物語の面白さに太鼓判を押した。最後はアンサンブルのキャストも登場し、全員で「誠にありがとうございました!」と挨拶し、千秋楽を締め括った。

 

 

 

 

 

 

 


 

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